美容室も例外ではない!働き方改革で見直すべき2箇条
近年、政府指導のもと、労働時間短縮や生産性向上などのいわゆる「働き方改革」が叫ばれていますね。働き方改革とは、一億総活躍社会実現を目的に、長時間労働を見直し、子育てや介護をしながらでも働きやすくする法制度を指します。
一見、美容室業界には無縁に思われますが、美容室業界でも長時間労働を原因とした離職者が多く、実は関わりの深い制度です。なかには、すでに働き方改革を進めている美容室もあるようです。
ここでは、働き方改革をもとに見直すべき労働条件についてまとめてみました。
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選べる雇用体系
働き方改革において重要なのは、「誰もが安心して働ける労働環境の整備」。
たとえば、育児をしながらでも安心して働ける環境や、誰もが定年まで安心して働ける雇用形態などが必要になってきます。
雇用形態といっても、どのような雇用形態があるのでしょうか。一般的には下記のような3パターンの働き方があります。
業務委託(フリーランス)
「雇用」とは異なり、個人で企業から業務の依頼を受ける働き方を業務委託(フリーランス)といいます。
フリーランスは自分のペースで働くことができ、在宅で仕事をするのが一般的です。技術者やライターに多い働き方ですが、近年は美容師にもフリーランスで働く人が増えています。
フリーランスの美容師としての働き方は、美容室と契約し、プライベートな時間を確保しながら働くというものです。自分の売上の数パーセントが支払われる、というのが一般的で、実力、人気を兼ね備えたフリーランスの場合、完全歩合給で契約して正社員より稼ぐことも‼
雇用契約ではないため、固定人件費を抑えることができるので、経営者にとっても大きなメリットといえます。
正社員
正社員のメリットは、雇用される側から見ると、何といっても安定性。
週5日、1日8時間というような時間的拘束がありますが、安定した給料をもらえるというのは、働く側からすると魅力的です。
また、フリーランスの場合は所得税の申告を自分で行わなければいけませんが、正社員の場合は雇用主が年末調整で所得税を計算して納税を完結するので、わずらわしさがないというのもメリットのひとつです。
パート
正社員の規定勤務時間よりも短い時間や日数で働きたい方向けに、パート雇用もあると良いでしょう。育児や家事と両立しながら働くことができます。
フリーランスよりも安定していながら、比較的に柔軟な働き方ができるので、既婚者や子育て中の方から求められている働き方でもあります。
将来の不安をなくす福利厚生
「福利厚生がきちんと整っているサロンへ就職したい」と希望している美容師も多く、福利厚生の充実は人材確保の解決策のひとつです。
いざ福利厚生を充実させようとしても、福利厚生にはさまざまな内容がありますので、わかりにくいと思う方もいらっしゃるでしょう。ここでは、代表的な例を簡単にご紹介します。
社会保険
社会保険は日本の保険制度のひとつで、一般的には健康保険、厚生年金、介護保険、雇用保険、労災保険の5つを指します。
基本的に法人は社会保険に加入することになっていますが、事業所にかかる負担が大きいため、加入したくないというのが実情です。残念ながら美容室業界でも、社会保険未加入という店舗が存在するかもしれません。
就職の条件のひとつに社会保険への加入を挙げている美容師も少なくありません。そのため、昨今では人材確保や労働環境の改善などを目的に、社会保険に加入する美容室が増えています。
休暇制度
「なぜ辞めてしまう?美容室における人手不足の実態を調査」でも紹介したとおり、プライベートな時間が確保できないという不満は多く見られます。そのような不満を解消する方法のひとつが、休暇制度の見直しです。
誰もが知っている休暇制度としては「有給休暇」ですが、それ以外にもさまざまな休暇制度を取り入れている企業があります。
・忌引休暇(本人や身内に不幸があった場合に付与される)
・リフレッシュ休暇(一定年数以上働いた従業員に、表彰として付与される)
・夏季、冬季休暇
・結婚、出産休暇
代表的な例としては、上記のような休暇制度がありますが、ほかにも、自分の誕生日に付与されるバースデー休暇や、ボランティア活動を行う場合に付与されるボランティア休暇など、ユニークな休暇制度を設けている会社もあるようです。
ご自身の店舗に合わせたオリジナルの休暇制度を設けるのもひとつの手ではないでしょうか。
まとめ
日本は、先進国のなかで生産性が20年連続で最下位という統計が出ています。
もちろん、長時間労働をやめれば生産性が上がるという話ではありません。
しかし、長時間労働による休職や過労死などが問題になっている昨今、働き方改革で国民全員が健全な労働が行えるように提唱されています。
社会保険の加入や雇用形態の見直しなどを行うことで、従業員満足度の向上につながり、従業員の定着率を上げることができるかもしれません。
引用サイト:「読んで差がつくヘアサロン経営」